Objective

東北大拠点の目標

東ユーラシア研究プロジェクトの目的は「東ユーラシアの文化衝突とウェルビーイング」の解明である。巨大国家である中国とロシアを抱える東ユーラシアの存在がグローバル世界に及ぼす影響力を、文化の衝突とウェルビーイング(幸福感)という視点で捉えることである。

本拠点のテーマ:マイノリティの権利とメディア

ロシア・中国・日本などの先住民などを含む様々なマイノリティの権利をめぐる動態に焦点を当てる。彼らが伝統的に暮らす地域は気候変動や経済開発等によって影響を受けているが、一方で先住民は国連など国際機関の政策決定にも影響を及ぼす存在であり、先住民族や少数民族同士が国家を越えて連帯している。こうした動向のなかで果たす映像をふくめた様々なメディアの役割を明らかにすることで、大国の主流派から排除されたマイノリティが作り出すグローバリズムとその影響を明らかにする。

東北大学拠点は、国立民族学博物館、神戸大学、北海道大学に設定された拠点と協力しながら、東ユーラシア研究プロジェクトを実施する。

メンバーの研究の方向性について:(仮計画)

  • 研究領域1マイノリティの権利とアイデンティティ
    先住民・少数者/日本におけるマイノリティの保護および権利の現状と課題
  • 研究領域2ソーシャルメディアと社会運動(社会関係資本)
    民族宗教/習近平体制下におけるプロパガンダとマイノリティの生存戦略
  • 研究領域3災害・紛争によるマイノリティの生成
    テュルク系の避難民マイノリティの生成に関する調査研究。

Member

以下は、拠点長・副拠点長および研究員(助教)であり、これとは別に研究班が組織される。

拠点代表者
高倉 浩樹 東北大学東北アジア研究センター Researchmap
川口 幸大(副代表) 東北大学大学院文学研究科 Researchmap
拠点構成員
志宝 ありむとふて 東北大学東北アジア研究センター Researchmap
越智 郁乃 東北大学大学院文学研究科 Researchmap
ボレー セバスチャン 東北大学災害科学国際研究所 Researchmap
石井 弓 東北大学 東北アジア研究センター Researchmap
滕 媛媛 東北大学東北アジア研究センター Researchmap
寺尾 萌 東北大学東北アジア研究センター Researchmap
研究分担者
尾崎 孝宏 鹿児島大学法文学部 Researchmap
小坂田 裕子 中央大学法科大学院 Researchmap
澤井 充生 東京都立大学人文社会学部 Researchmap
内藤 寛子 アジア経済研究所 Researchmap
研究協力者
巽由樹子 東京外国語大学総合国際学研究院 Researchmap
永井 文也 神田外語大学 外国語学部 Researchmap
包 双月 東北大学大学院文学研究科 Researchmap
是澤 櫻子 国立アイヌ民族博物館・東北大学大学院環境科学研究科 Researchmap
朴 歓 東北大学 東北アジア研究センター Researchmap

Organization

東ユーラシア事業

東ユーラシア研究では、4つのテーマを設け、それぞれ担当拠点を設けて研究を推進する。

テーマ1は「少子高齢化と葛藤」(神戸大学国際文化学研究推進センター拠点)、テーマ2は「宗教とサブカルチャー」(国立民族学博物館東ユーラシア地域研究拠点)、テーマ3は「マイノリティの権利とメディア」(東北大学東北アジア研究センター拠点)、テーマ4は「越境とジェンダー」(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)である。

それぞれの拠点組織の研究者を中心に、学内外の研究者がメンバーとなる研究組織で運営される。

グローバル地域研究事業について

人間文化研究機構は2022年度から2027年度にかけて「グローバル地域研究事業」を推進する。この事業は、総括班、「グローバル地中海地域研究」「環インド洋地域研究」「海域アジア・オセアニア研究」「東ユーラシア研究」から構成される。