Q1.
台湾の韓先生が親ウナギの採捕規制をすべきとおっしゃいました。日本と韓国では親ウナギ(天然ウナギ)の食用市場があり、規制が難しいかと思いますが、台湾では親ウナギを採捕して食べるか輸出する市場がありますか? 中国ではどうですか?
→WANG Sikai氏(中国水産科学研究院 東海水産研究所)が英語で回答、和訳は海部健三氏(中央大学)
中国には、日本のようなウナギを食べる文化が十分に発達しておらず、ウナギ専門の市場もありません。中国における天然ウナギの漁獲量は極めて少なく、対象種として漁獲されるというより、他の漁業の混獲として得られることがほとんどです。天然ウナギは、専用の市場を通じて取引されるのではなく、時折、野菜市場などに少量並ぶ程度です。中国には、食用や輸出を目的として天然ウナギを大規模に採捕する市場は存在しません。流通しているごくわずかな天然ウナギは、他の漁業における偶発的な混獲によるものであり、食品市場や輸出向けに体系的に供給されているわけではありません。
→HAN Yu-San 氏(国立台湾大学)が英語で回答、和訳は海部健三氏(中央大学)
台湾でも(ニホンウナギやオオウナギなどの)天然ウナギを食用とするために漁獲する市場はありますが、その量は非常に限られているため、国内消費のみに用いられ、輸出されることはありません。
Q2.
ウナギの完全養殖について今日はあまり話が出ませんでした。完全養殖が安価にできるようになれば、CITES問題はなくなると思うのですが。
→回答は海部健三氏
まず、完全養殖が安価にできる状況は、すぐには実現しません。民間での人工種苗生産が軌道にのるまでに最低でも数年かかるでしょう。その後、競争と技術開発で人工種苗の値段が低下したとしても、天然種苗に完全に取って代わる状況は想像しにくいものがあります。クロマグロが良い先例で、すでに人工種苗生産が市場に出ていますが、天然種苗の需要が高い状況です。また、今シーズンのシラスウナギは比較的豊漁であったことからキロ単価が10万円を切りました。シラスウナギ漁はコストが低く、状況に応じて価格は低くなります。もしも人工種苗の値段が下がれば、天然種苗の値段も下がる可能性が高く、天然種苗に対する需要が大幅に減少するとは考えにくいのです。
Q3.
今後、国際的に協力して研究を行うこと、そして、文系・理系などの学問分野を横断しての研究が求められると思うが、「ウナギの資源を回復させる」ことを目的とした際に、どのような研究体制・ゴールを考えて組み立てていくべきか?
→石井敦(東北大学東北アジア研究センター)
国際関係論の分野では、国際協力を促進する科学的知見を生み出すアクターとして、認識共同体が提唱されています(Haas 1992)。認識共同体は、国際社会において権威がある専門家で構成され、メンバーは以下の4つの要素を共有しているとされます:
1.共通の価値観(信念)
ウナギのケースでいえば、「ウナギは合理的に国際協力のもとで管理されるべきである」といった信念です。
2.共通の因果関係の理解
ウナギの個体数が減少しているのは〇〇だから、という因果関係を共有している、というイメージです。この因果関係を共有していないと、問題解決のためにどのような知見が必要なのかの合意が得られませんので、非常に重要です。
3.共通の妥当性基準
問題解決のための知見には、往々にして大きい不確実性が内包されています。ウナギに関して言えば、非常に広範囲に分布している単一系統群であるため、全体の個体数データには非常に大きい不確実性が伴います。そこで、認識共同体のメンバーは、何が「正しい」知識で、何が「間違った」情報か、どのくらいの不確実性が許容されるのか、を判断するための共通の基準(例:科学的な実験データ、統計的手法)を共有する必要があります。
4.共通の政策課題(目標)
認識共同体のメンバーは具体的な政策目標も共有しています。ウナギでいえば、死亡率などの数値目標が考えられます。認識共同体が提供する専門的助言はこの政策目標を達成するためのものです。
認識共同体が国際協力を推進するメカニズムとしては、次のように考えられています。ウナギの資源管理問題でいえば、政策決定者は、そもそもウナギの資源管理の問題をどう捉えればいいのか、さらに具体的には、ウナギの資源減少の因果関係や管理手法、関わっている利害関係、関連する国際制度などについてどう考えるべきか、定まっていません。そこで認識共同体が専門的助言を提供することにより、それらの認識が、認識共同体が志向する政策目標に沿って構築されていき、政策決定者が国際協力を推進するように促すことができる、というメカニズムです。
引用文献:
Haas, P. M. (1992). Introduction: epistemic communities and international policy coordination. International organization, 46(1), 1-35.
Q4.
どのような管理を行う必要があるか。そのための最小限のモニタリング手法は何か?
→海部健三氏
ウナギは資源量を把握しにくい生物です。このためTAC(Total Allowable Catch、総漁獲可能量)のような、「ここまでなら消費しても良い」というラインを決めることが困難です。このような生物の場合、「最低限ここまで生き残らせる」という指標を用いて資源管理を行う場合があります。EUでは、ヨーロッパウナギについて、人間の影響が生じる前の40%の量の降河回遊量を目指して管理が進められていますが、これは、「最低限ここまで生き残らせる」という指標を応用したものです。ニホンウナギの場合も、この指標を利用することで、より適切な管理ができるのではないかと考えています。
ご質問の「最小限のモニタリング手法」は、「適切な資源管理を行うことのできる情報を得るための最小限のモニタリング手法」を指していると思われます。現在、モニタリングはほとんど行われていませんので、何が最小限かを考える状況ではなく、まずモニタリングを拡大することが急務と考えています。将来、十分なモニタリングが行える状況が来たら、最適なレベルを検討する場合も考えられますが、「十分なモニタリング」が行われる状況は、現状では想像しにくいものがあります。現在、我々が把握している定量的なモニタリング調査は、シラスウナギで4箇所、ある程度大きく成長したウナギで1箇所です。現在、最も優先順位が高いのは産卵に向かう降河回遊期のウナギのモニタリングですが、技術的に難しい課題でもあります。比較的手軽で、かつ優先順位も高いのは、河川における、ある程度大きく成長したウナギのモニタリングでしょう。
Q5.
CITESでは、数単位の輸出許可の発出だと思うので、シラスのような重量単位の輸出許可が出せるのかが気になります。附属書2掲載は実質、輸出不可にならないかが気になります。(重さ単位の輸出許可が出せれば心配ないのですが)
→回答は白石広美氏(中央大学)
CITES(ワシントン条約)では、輸出許可の単位は「標本の数」だけでなく「重量」でも発給することが可能です。実際、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)の取引では、多くの国が重量単位(kgなど)で報告しています。
附属書II掲載=輸出禁止というわけではなく、輸出には「合法的に漁獲されたこと」「資源に悪影響を与えないこと」などを科学的に確認し、許可を得ることが前提となります。
Q6.
生まれて韓国の方にいくウナギと、日本の方にいくウナギとで、系群などはあるのでしょうか?
→海部健三氏
複数の研究結果によれば、ニホンウナギは複数の系群に分かれておらず、東アジアに生息する全個体が単一の任意交配集団であることが示唆されています。このため、ニホンウナギは単一の資源として、東アジア全域で協力して資源管理を進める必要があります。
Q7.
台湾で漁獲された大人のウナギや、シラスの畜養で大きくなったウナギは、どの程度、どの国に輸出されているのでしょうか?台湾内での消費率はどの程度でしょうか?
→台湾(YS Hanさんが英語で回答、和訳は海部健三氏)
台湾における天然ウナギの漁獲量は極めて少なく、年間で1トン未満と推測されます。養殖ウナギの生産量は年に約1,000〜5,000トンの範囲で大きく変動します。台湾で生産されるウナギのうち、天然ウナギは国内市場でのみ販売され、一方で養殖ウナギはおよそ半分が国内で消費され、残りの半分が日本へ輸出されています。
Q8.
日本のウナギ資源管理(漁獲管理、流通管理、資源状態のモニタリング)の制度は、どのようになっているのでしょうか?中国、韓国、台湾の制度と比較して、日本のウナギ資源管理の制度は、どのように評価されるのでしょうか?
→海部健三氏
日本のウナギ資源管理は、養殖に用いる稚魚(シラスウナギ)と直接消費する天然ウナギとで異なります。シラスウナギの漁獲(稚うなぎ漁)は知事許可制で、無免許の漁獲に対しては、最高3,000万円の罰金または最長3年間の拘禁という、厳しい罰則があります。流通に関しては、無免許で漁獲されたと知って購入した者にも上記罰則が当てはめられるほか、2025年12月からは水産流通適正化法に基づき、国内で漁獲されたシラスウナギには漁獲番号が与えられます。このことにより、流通をトレースできるようになる可能性が高まっています。シラスウナギ漁と流通には厳しい制限がありますが、それでも密漁や密売が行われているのは事実です。天然ウナギについては、サイズ制限や漁具・魚期の制限といったインプットコントロール・テクニカルコントロールが主で、漁獲量の制限(アウトプットコントロール)は通常ありません。
東アジアの中では、日本の管理制度は比較的整っています。東アジアの当局の方が「我々も日本のようにきちんと規則を作らなければいけない」とおっしゃる声も度々耳にしています。ただし、それは比較のことであり、日本国内では適切な資源管理が行われているかというと、その評価は難しい問題です。
Q9.
中国の方をはじめ海外の方とお話をする際に、そもそもウナギへの関心の低さを感じる。ウナギの資源保全に向けて比較的国民の関心が高い日本ができること、しないといけないことはどのようなことであるか?
→石井敦
ウナギ資源の保全のためには、日本が圧倒的な消費国としてリーダーシップを発揮していくことが必要かと思われます。具体的には、国際共同研究の推進、上記Q3で言及されている認識共同体の構築、国際協力に向けた信頼関係の醸成、そして国際規制の推進が挙げられます。もっとも強力な手法としては、日本が一大消費国であるという立場を活かし、国際協力を阻害しているような場合には、ウナギの輸入を停止する措置が挙げられますが、現在、日本の法体制では発動させることはできません。
Q10.
日本では、ニホンウナギ資源量が増えているという研究結果を採用し、政策を進めるという見切り発進な面があるかと思いました。一方、正しく政策決定をする上では、都合の良い情報だけを採用するのではなく、政治的に中立で、科学的な情報を考慮する必要があると思います。海部先生から科学的に信頼できる研究結果をご報告いただきましたが、このような情報を踏まえ、政府に対し政策提言したり、政府と議論したりする機会はあるのでしょうか。
→海部健三氏
ワシントン条約に関連して、水産庁に対しては、論文が出た時などはメールで連絡しています。種判別キットを開発している会社を水産庁の担当の方にご紹介したこともありました。私からはいつでも情報提供しますとお伝えしていますが、これまでのところ、そのような依頼はありません。政治家に関しては、こちらから情報提供する、いわゆるロビー活動を行うことが正しいのかどうか判断がつかず、今のところ行っていません。このような状況ですので、少なくともワシントン条約に関連して政策提言を行ったり、政府と議論する機会はほぼありません。
Q11.
韓さんのご意見に同感です。10年前に掲載せず、今になって掲載する理由が良くわかりません。過去半世紀に顕著に減ったことはTanaka論文でも認められていますが、果たしてこの10年間も減り続けているか。せっかく近年の保護効果が出ているかもしれないのに、なぜ今提案されるのか。国際共同管理に異論ないですが、日本が主たる消費国だとすると、CITES掲載は他国産業と日本産業の格差を助長するのではないか。シラスのCPUEがー0.021~0.101でSEが12年間で0.03~0.06だとすると、8割以上(あるいは99%)減っているという結果が出る可能性はほとんどないように思います(減っていないとは言えませんが)。
→白石広美氏
今回、ヨーロッパウナギ以外のウナギ属を附属書IIに掲載する提案が出ている背景には、国際貿易における取引構造の変化があります。
ヨーロッパウナギの附属書掲載後(2007年)、他の種、特にアメリカウナギの需要が急増しています。アメリカウナギは主に中国で養殖後、日本でも多く消費されています。一方、日本ではあまり報道されていませんが、ヨーロッパウナギの違法取引は依然として深刻です。2022–2023年漁期には過去最大の25トン以上の密輸が押収され、250人が逮捕されており、2024–2025年漁期にも同規模(約22トン)の押収が報告されています。
さらに、アメリカや香港などでは、ヨーロッパウナギが他のウナギ種に偽装されて取引される事例も確認されています。こうした状況から、ウナギ属全体を対象にすることで、違法取引の抜け道を防ぐ必要性が高まったといえます。
Q12.
マネーロンダリングとはどういう形態が考えられるでしょうか?輸出していないのに、輸出したとする方法が想像されますが、その場合、輸入国は関係ないかもしれません。
→白石広美氏
シラスウナギの取引をめぐっては、密漁・密輸だけでなく、マネーロンダリング(資金洗浄)的な構造が疑われる事例も報告されています。
たとえば、カリブ海のハイチでは、輸出ライセンスを持つ限られた業者が市場を実質的に支配し、輸出取引を通じて不透明な資金が動いているとの報道があります。具体的には、麻薬取引など他の犯罪収益を、ウナギ輸出を通じて合法的な輸出収益として見せかける仕組みが疑われています。
日本はこうしたシラスウナギの直接の輸入国ではありませんが、中国で養殖されたアメリカウナギを大量に輸入しています。つまり、日本は最終製品の輸入国として、複雑なサプライチェーンの「下流」に位置しており、間接的に不正な取引に関与している、あるいは消費を通じて助長している可能性があります。
Q13.
中国では、漁獲量が増加してきていることから、資源量回復の取組はうまく行っているというお話だったと思います。一方で、単なる漁獲量では資源量を反映しているとは言い難いと思いますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。
→WANG Sikai氏(中国水産科学研究院 東海水産研究所)が英語で回答、和訳は海部健三氏(中央大学)
中国においてウナギの漁獲量に関する統計は、シラスウナギのみに限られており、直接消費する大型の個体(いわゆる天然ウナギ)の漁業に関する統計は存在しません。これは、天然ウナギを対象にした漁業に従事する専門的な漁業者が、現在はすでに存在しないためです。歴史的には、長江下流域にそのような漁業者がいましたが、長江流域では「長江禁漁令」が施行され、環境回復を目的にあらゆる商業的漁業が禁止されたため、天然ウナギの漁獲は行われていません。
資源量を示す重要な指標であるCPUE(単位努力当たり漁獲量)については、東海水産研究所(East China Sea Fisheries Research Institute)が長江河口で継続的なモニタリングを行っています。モニタリング結果によれば、シラスウナギのCPUEには安定した増加傾向は認められず、むしろ大きく変動しています。特に、2025年のCPUEは過去の平均値の約7倍となりましたが、これは資源回復を示す持続的な上昇傾向ではなく、例外的な変動であると考えられます。
Q14.
東アジアの国際連携のためには、どのような仕組みが好ましいでしょうか?また、それに向けて、どのような条件を整えて、どのように進めていけばよいでしょうか?とりあえずデータ共有や共同調査のための科学協力を進めるという場合に、どういうシナリオが想定されうるでしょうか?また、科学協力だけではなく、最終的には漁獲規制面での協力も必要とすれば、政府・公的機関間でウナギRFMOのようなものを作るということになるのでしょうか?
→石井敦
東アジア地域における国際連携のために必要な条件としてはまず、国際共同研究を進める形で資源管理や生息地保全のために必要な科学的知見を国際共有財の形で創出し、共通認識を持てるようにすることだと思われます。そうした共通認識がなければ、そもそも資源管理が必要なのか、必要だとしてもどのような管理にすべきか、といった重要論点で、参加主体の意見が一致することは難しいと思われます。
国際関係論の分野では、国際協力のための専門的知見を生み出すアクターとして、認識共同体が提唱されています(上記Q3)。この認識共同体をどのように構築すればいいのか、に関する知見はほとんどありませんが、国際共同研究のネットワークで育まれた専門家同士の相互信頼が基盤になるものと思われます。
国際協力体制として、もっとも理想的なのは、ご質問で言及されているように、ウナギの地域漁業資源管理機関(RFMO)を設置し、そのもとで一元管理することだと思われます。もう一つの選択肢としては、既存の二国間漁業協定をベースとするものです。しかし、関連する知見が非常に限られているため、当該二国間漁業協定やそれらに関連する国際・国内制度に関する詳細な調査研究をしなければ、その実現可能性などはよく分かりません。
いずれにしても、ワシントン条約や国連海洋法条約などの既存の国際制度との相互連関が生じるなかで構築しなければならないため、関連する国際制度を包含するレジームコンプレックスに関する研究も必要になります。
Q15.
What would be the most effective way(s) to change or control consumers behavior in a forseeable future to accelerate eel population conservation: as a non-expert, a conservation levy or tax added to the price of eels in the consumer market might work, but any research done on this approach for eels or other marine species?
→石井敦
下記の関連する参考文献から得られる示唆としては、ウナギの保全を促進するためには、消費者の食文化や習慣を動機付けとして利用し、具体的な行動への移行を促すアプローチが効果的です。日本においてウナギを食べることは伝統的な食文化であり、「将来もウナギを食べ続けたい」という欲求が、保全活動への最も強い動機付けとなり得ます。「土用の丑の日」など、ウナギへの関心が高まる時期に、個体群の現状や、資源が豊かな時代の経験に関する教育活動を強化することが有効です。また、生きたウナギとの接触機会を作ることは、いわゆるシフティング・ベースライン・シンドローム/SBS(世代が変わるごとに、環境の「正常な状態(ベースライン)」に対する認識が低下(シフト)していき、過去に比べて環境が悪化していることに気づかなくなる(あるいは過小評価してしまう)現象(Pauly 1995))の進行を緩和するのに役立ちます。
ウナギ製品への課徴金や税金を上乗せするアプローチは、日本の消費者を対象とした具体的な研究(離散選択実験)が行われています。これは、かば焼き100gの価格(2021年における平均価格は1276円)に税金を10%、25%、50%、100%上乗せするという4つの選択肢を与える形で分析されました。その結果、消費者は保全政策を実施する際のコスト(価格上昇)に対して極めて敏感であると推定され、また、ウナギ保全の政策変更を強く支持する「保全推進派」(約70%)の市民でさえ、消費削減目標は支持するものの、追加の税金負担を負うことには消極的でした。一方で、価格による直接的な行動制御(税金)よりも、代替種の促進や啓発キャンペーンといった需要側の政策手段の方が、社会的受容性が高いことが示されています。
総論として、一つの政策ではなく、さまざまな政策を組み合わせることが肝要です。
参考文献:
Blandon, A., Jonell, M., Ishihara, H., & Zabala, A. (2025). What does “sustainable seafood” mean to seafood system actors in Japan and Sweden? Ambio, 54(6), 1010–1025. https://doi.org/10.1007/s13280-024-02122-4
Froehlicher, H., Rambonilaza, T., Daverat, F., & Kaifu, K. (2024). Public preferences for policies promoting the conservation of a universally threatened species (Anguilla spp.): Insights from a choice experiment in Japan. Marine Policy, 168. https://doi.org/10.1016/j.marpol.2024.106325
Kaifu, K., Shiraishi, H., Ishii, A., & Sugimoto, A. (2025). The IUCN Red List and newspaper coverage of threatened freshwater eel species in Japan: A variable but limited influence. PLOS ONE, 20(10 October). https://doi.org/10.1371/journal.pone.0331511
Matsushige, K., & Hibino, Y. (2025). Exploring Recent Japanese Public Perception of Freshwater Eels of the Genus Anguilla Using Content Analysis of Newspaper Coverage. Aquatic Conservation: Marine and Freshwater Ecosystems, 35(7). https://doi.org/10.1002/aqc.70164
Pauly, D. (1995). Anecdotes and the shifting baseline syndrome of fisheries. Trends in ecology and evolution, 10(10), 430.
英訳:
Answer by Atsushi ISHII (Center for Northeast Asian Studies, Tohoku University)
Related research suggests that to effectively promote eel conservation, the best approach is to use consumer food culture and habits as a motivation to encourage action.
In Japan, eating eel (unagi) is a traditional part of the culture. The desire "to keep eating eel in the future" could actually be the strongest motivator for people to support conservation.
It's effective to ramp up education about the eel's declining population and how abundant they used to be, especially during times when public interest is high, like the "Doyo no Ushi no Hi" (a traditional summer day for eating eel).
Furthermore, creating opportunities for people to interact with live eels can help slow down the "Shifting Baseline Syndrome." This is the phenomenon where each new generation accepts a degraded environment (e.g., fewer eels) as "normal" and doesn't realize or underestimates how much has been lost compared to the past.
What About Higher Prices? The Limits of Taxes
An approach involving adding extra fees or taxes to eel products was specifically studied among Japanese consumers.
This study analyzed choices where a tax of 10%, 25%, 50%, or 100% was added to the price of 100g of Kabayaki (grilled eel), which cost an average of 1276 yen in 2021.
The results estimated that consumers are extremely sensitive to price increases when it comes to conservation policies. Even the "pro-conservation" group (about 70% of citizens), who strongly support policies to save eels, were reluctant to pay extra taxes. While they supported the goal of reducing consumption, they didn't want to be the ones to pay for it.
This shows that people are much more likely to accept other methods—like promoting alternative fish or running awareness campaigns—than they are to accept direct price controls like a tax.
Overall, it is essential to combine various policies rather than relying on a single one.
References:
Blandon, A., Jonell, M., Ishihara, H., & Zabala, A. (2025). What does “sustainable seafood” mean to seafood system actors in Japan and Sweden? Ambio, 54(6), 1010–1025. https://doi.org/10.1007/s13280-024-02122-4
Froehlicher, H., Rambonilaza, T., Daverat, F., & Kaifu, K. (2024). Public preferences for policies promoting the conservation of a universally threatened species (Anguilla spp.): Insights from a choice experiment in Japan. Marine Policy, 168. https://doi.org/10.1016/j.marpol.2024.106325
Kaifu, K., Shiraishi, H., Ishii, A., & Sugimoto, A. (2025). The IUCN Red List and newspaper coverage of threatened freshwater eel species in Japan: A variable but limited influence. PLOS ONE, 20(10 October). https://doi.org/10.1371/journal.pone.0331511
Matsushige, K., & Hibino, Y. (2025). Exploring Recent Japanese Public Perception of Freshwater Eels of the Genus Anguilla Using Content Analysis of Newspaper Coverage. Aquatic Conservation: Marine and Freshwater Ecosystems, 35(7). https://doi.org/10.1002/aqc.70164
Pauly, D. (1995). Anecdotes and the shifting baseline syndrome of fisheries. Trends in ecology and evolution, 10(10), 430.
Q16.
今日の登壇者の先生方のなかでは、海部先生とマシュー先生以外の先生方はCITES掲載を避けたい、というお考えだと思いました。海部先生はどうお考えですか?
→海部健三氏
私は客観的な情報を提供するのが自分の役目と考えており、このため、附属書掲載の良し悪しを判断することは意識的に避けています。ただし、私の提供する情報は、EUを指示しているように見えるかと思います。これは、附属書掲載を提案しているEUの主張が非常に広範で詳細な科学的知識に基づいているのに対し、掲載に反対する日本の水産庁の主張が恣意的に選択された偏った情報に立脚していることが原因です。水産庁の偏った情報提供を否定し、客観的な情報を提供しようとすると、結果的にEUの主張に近い内容になりますが、EU・日本のどちらかの味方をしたいと考えているわけでも、提案に対して可決・否決のどちらかの結果を求めているわけでもありません。
Q17.
FAO専門家見解では、ヨーロッパウナギを附属書2に載せると同時にEUが域外禁止措置をとったことを批判していると思います。むしろ管理不足の国からの輸出が増えたのではないか。
→白石広美氏
まず、「EUがヨーロッパウナギを附属書IIに掲載すると同時に域外輸出を禁止した」というのは事実ではありません。
ヨーロッパウナギの附属書II掲載は2007年に採択され、2009年に施行されましたが、当初EUは輸出割当を定め、シラスウナギの輸出も行っていました。その後、EU域内で改めて科学的な審査が行われ、NDF(無害証明)が行えないとの結論に至り、2010年12月にEU域外への輸出を停止した、という経緯があります。
ヨーロッパウナギは1980年代以降に個体数が約95%も減少したとされ、依然として深刻な資源状態にあります。また、モロッコ、チュニジア、アルジェリアなどヨーロッパ外の分布国では、過剰な輸出許可の発給が問題となり、CITESの「大量取引レビュー」の対象にもなっています。
したがって、EUの輸出停止は条約の趣旨に沿った科学的判断に基づく措置であったといえます。
(以上)