寺尾 萌 [てらお・もえ] 東北大学 東北アジア研究センター マイノリティの権利とメディア研究連携ユニット・学術研究員 【専攻】 社会人類学 |
略歴
2010年3月 | 中央大学文学部人文社会学科国文学専攻卒業 |
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2013年3月 | 首都大学東京大学院人文科学研究科博士前期課程修了 |
2020年9月 | 東京都立大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得満期退学 |
2022年4月 | 鹿児島大学法文学部特任研究員 |
2024年4月 | 東北大学東北アジア研究センター学術研究員 |
教育活動
全学教育
大学院講義
学外での活動
連絡先
〒980-8576 仙台市青葉区川内 東北大学東北アジア研究センター
TEL・FAX : (022)795-
研究紹介
儀礼・訪問・交換からみるモンゴル国牧畜地域の社会的特徴に関する人類学的研究
私はモンゴル国西部をフィールドとして、社会的な相互行為から牧畜地域の社会的特徴を理解する研究に取り組んできました。広大な草原を移動しながら分散して暮らす遊牧という生業・生活様式に由来して、モンゴルの牧畜地域では、人やモノが行き交い、訪問や交換を行うなかで動的な関係を結び、ネットワークを構成しています。これまでの研究では、人と人とが行うモノやことば、振る舞いの応酬から、牧畜地域に特有の「他者に対する身構え」を明らかにしてきました。また、自動車や高速道路を利用した人やモノの動きが人びとの生活戦略を支え、地域社会を駆動するネットワークを構成している様態の解明にも取り組んできました。本センターでは、畜産物の生産・流通ネットワークに注目した調査研究を通じて、グローバル経済下のモンゴル牧畜経済の位置づけやその持続的発展可能性をめぐる現状と課題を明らかにする研究を進めていきます。
主な研究テーマ
- 牧畜地域の歓待における接客技法と家内空間利用
- 乳製品・毛皮等畜産物の生産・流通・消費
- モンゴル国における人・モノ輸送からなるインフォーマル・ネットワーク
モンゴルの伝統的な移動式住居ゲルは、人びとの機動的な移動に欠かせず、社会の動態性を生み出す。
モンゴルにおいて家畜は自家消費されるだけでなく、肉、毛皮、獣毛などさまざまな畜産物を都市部に出荷されることで現金収入源になっている。