石井 弓 [いしい・ゆみ] 東北大学 東北アジア研究センター 中国研究分野・准教授 【専攻】 中国地域研究、中国近現代史 オーラルヒストリー、華北農村コミュニティ 東西交流史 |
略歴
2000年3月 | 東京女子大学現代文化学部卒業 |
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2003年3月 | 東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(学術修士) |
2007年3月 | 東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得(学術博士2010年7月) |
2007年4月 | 東京大学リベラルアーツプログラム 特任助教 |
2010年4月 | 東京大学教養教育高度化機構 特任講師 |
2013年4月 | 東京大学教養教育高度化機構 特任准教授 |
2015年4月 | 日本学術振興会特別研究員PD(東京大学東洋文化研究所) |
2018年3月 | オックスフォード大学訪問研究員(2020年4月迄) |
2018年4月 | 日本学術振興会特別研究員RPD(東京大学東洋文化研究所) |
2021年4月 | 中央大学兼任講師 |
2022年4月 | 学習院大学兼任講師 |
2023年4月 | 東北大学東北アジア研究センター 准教授 |
教育活動
全学教育
大学院講義
連絡先
〒980-8576 仙台市青葉区川内 東北大学東北アジア研究センター
TEL・FAX : (022)795-7695
研究紹介
オーラルヒストリーによる戦争記憶と中国地域コミュニティの研究
戦争の記憶は、75年を経た現在においても、何らかのきっかけで想起され、日本とアジアの国際関係や人間関係を左右する要因となり続けている。私は日中戦争の最前線だった山西省盂県におけるオーラルヒストリー調査によって、一人ひとりの戦争記憶(体験・非体験の記憶)を聞き取り、地域コミュニティや社会との関連のなかで戦争の集合的記憶が如何に成り立ってきたのかを分析してきた。平行して、同地域における雨乞い復活を調査し、地域コミュニティのレジリエンスや、コミュニティの人と人をつなぐ歴史物語(『趙氏孤児』)の役割について考察を深めている。『趙氏孤児』が啓蒙期ヨーロッパで広く受け入れられたことから、中国(農村)と啓蒙期ヨーロッパの交流についても研究を進めている。
主な研究テーマ
- 戦争の集合的記憶
- 中国農村の地域社会とそのレジリエンス
- 物語から読み解く東西交流史
日本軍による虐殺事件(惨案)が起こった村での聞き取り。聞き手のポジショナリティが問われる。
神社仏閣は「破除迷信」運動により禁止され破壊された。写真は30年間山中に隠され、1980年代に復活した「大王像」(雨乞いの神)