ユニット名
最新科学による遺跡調査ユニット
期間
2018年度〜2022年度(5年間)
組織
氏名 | 所属 |
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佐藤 源之 | 東北アジア研究センター教授 |
菊田 和孝 | 東北アジア研究センター助教 |
藤沢 敦 | 東北大学総合学術博物館教授 |
ユニットの目的・目標
東日本大震災からの復興における住宅の高台移転に伴い、震災地域において遺跡調査を迅速に進めるために地中レーダー(GPR)による調査を地方自治体と進めてきた。GPRは非開削の探査技術であり、遺跡の発見だけではなく発掘に先立ち遺跡状況を把握することで、効率のよい調査が実現でき、また遺跡の破壊を防ぐなど遺跡の保存にもつながる。我々は、さきたま古墳、東大寺、瑞巌寺などで地方自治体と協力し先進的な遺跡調査技術を駆使した遺跡調査活動を行い、新たな発見や学術的に貴重な情報を提供してきた。
一方で遺跡調査技術にはGPRだけでなくGNSSによる高精度測位技術、写真から3次元立体像を再現する技術など新しい技術が導入されてきている。こうした科学技術の積極的な利用が遺跡の保存活動につながる。従来の発掘による遺跡調査を効率的に進める観点からも新技術の導入の意義は高い。
奈良文化研究所では3次元レーザ走査による遺物の精密計測などの普及に努めてきたが、工学者との連携でこうした技術のさらなる活用が期待できる。
本ユニットでは東北大学が開発した新しい地中レーダー計測手法(アレイ型GPRと高精度調査3DGPR技術)を利用した遺跡調査技術を主軸に、それ以外の科学技術手法を含め地方自治体の遺跡探査へ実践的な技術協力・技術指導する事業を推進する。
東大寺大仏殿での探査
地中レーダで可視化した稲荷山古墳の内部
稲荷山古墳(埼玉県)での地中レーダ計測
ユニットが運営する共同研究
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