研究題目
「よそ者」は地域のウェルビーイングを高めるか:地方に暮らす外国人住民に着目して
研究領域
(C) 移民・物流・文化交流の動態
研究内容
在日外国人の人口が急増するなかで、一部地域では日本人の転出超過が続く一方、外国人の転入超過が見られる。地域における外国人の増加は、労働市場への影響にとどまらず、外国人集住地の形成や留学生の集中による studentification 現象のような地域構造の変化、さらには社会・文化的環境の変容など、多岐にわたる影響を及ぼしている。特に社会・文化的側面においては、外国人住民がもたらす多様性が、地域の生産活動や文化・娯楽の充実を通じて居住環境の魅力を高め、住民のウェルビーイングの向上やクリエイティブ層の誘致につながる可能性がある。一方で、外国人がもたらす異質性は、地域コミュニティにおける社会的信頼や結束感を低下させる懸念もあり、ポジティブな効果とネガティブな影響の両面を検討する必要がある。
日本では、外国人増加による経済的影響に関する検証が一定程度進んでいるが、地域の社会的・文化的影響に関しての検証はまだ不十分であり、より包括的な検討が求められる。同時に、多くの自治体ではダイバーシティの理念が浸透し、外国人を地域の人材資源として活用するための政策や取り組みについての議論が活発化している。
そこで本研究は、宮城県仙台市および周辺地域を対象に、事例調査とアンケート調査を通じて、外国人住民の増加が地域住民のウェルビーイングなどに与える影響を検証し、外国人がその異質性を生かした地域活性化に寄与する効果といった「よそ者効果」を発揮するために必要な条件を明らかにすることを目指している。
研究期間
2025年度~2026年度
研究組織
| 氏名 | 所属 |
|---|---|
| 滕 媛媛 | 東北アジア研究センター |
| 柳津 英敬 | 大学院経済学研究科・宮城大学研究推進・地域未来共創センター |
| 埴淵 知哉 | 京都大学文学研究科 |