研究題目
戦間期ソ連極東における民族問題
研究領域
(E) 紛争と共生をめぐる歴史と政治
研究内容
ソ連極東とは、ロシア帝国時代のプリアムール総督府の管轄地域や現在のロシア連邦の極東管区と広く重なる地域を指す。19世紀半ばにロシアは清国から沿海地方、アムール川左岸を新たに領土に組み入れたが、この地域は日本、中国、朝鮮、米国とも国境を接し、その諸国民との接触の多い地域である。以上の歴史的経緯により、古来この地域に居住していた少数民族に加え中国人、朝鮮人が多数居住していた。ロシア帝国時代より当局はロシア本土からの移住を奨励したが、東北アジア系諸民族の比率は高いままだった。
日露戦争、シベリア出兵、満洲事変等、ロシア及び後継国家ソ連が日本との対立を深める中で、1930年代に入るとスターリンのソ連指導部は日本との連携を強く疑った中国人、朝鮮人に対する警戒心を高め、強制的移住策まで実行して弾圧した。
ソ連崩壊後、これらの問題に関する一次史料や著作が多数刊行されたが、本研究はそれらの新しい一次史料、先行研究を把握し、問題点を明らかにすることを目的とする。
研究期間
2024年度~2024年度
研究組織
氏名 | 所属 |
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寺山 恭輔 | 東北アジア研究センター |
劉考鍾 | 和光大学 |
水野 直樹 | 京都大学 |