東北大学 東北アジア研究センター

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地中レーダ計測の自動化に関する研究

研究題目

地中レーダ計測の自動化に関する研究

研究内容

 本研究では地中レーダ計測を自動化し、地中レーダ計測作業効率の高効率化と計測データ の品質向上の両立を図る。地中レーダ計測は、地下構造を非破壊で可視化できるため、土 砂災害リスクアセスメントや防災のための土木構造物の内部構造の検査等への応用が期待 されるが、地中レーダ計測作業は主に手動で行われるため、計測品質はオペレータの技術 に依存し、その作業効率にも限界があった。この課題に対し、本研究では小型の自走式地 中レーダを開発し、地中レーダ計測作業の自動化を試みる。自走式地中レーダは、自動走 行機能を持ち、精密測位による測位結果に基づいて地中レーダの位置・方向を制御しなが ら、広範囲に高密度な測線を設定し計測を行うことができる。位置情報と共に取得した地 中レーダプロファイルに対して、埋設物の形状を推定するマイグレーション処理を適用す ることにより、高精度な地下構造の可視化が実現できる。自動計測を行う地中レーダの測 線はcm レベルの精度での設定が可能となり、同一測線で再現性の高い繰り返し計測を行 うことで、従来の手動計測では繰り返し計測時の測線の再現性の問題で困難となっていた 地下構造の経時変化評価を実現できる。また、地中レーダの測線方向の制御が可能となる ことから、測線を直交方向に設定し、地中レーダの方向を制御しながら計測を行うことで、 埋設物の形状によるレーダ信号の反射強度の偏波依存性の問題を緩和でき、埋設物検知性 能の向上も期待される。

研究期間

2022年度~2022年度

研究組織

氏名所属
齋藤 龍真東北アジア研究センター
佐藤 源之 東北アジア研究センター
園田 潤仙台高等工業専門学校