イベント概要:研究報告会をオンライン形式にて開催致します。
どなたでもご参加頂けますので、ご希望の方は下記連絡先までお申し込み下さい。
〈上廣歴史資料学研究部門研究報告会〉
日時:2021年10月18日(月) 14:00~16:00
会場:オンライン(Zoomを利用)
報告者:岡 洋樹 氏(東北アジア研究センター)
論題:「近世東北アジアにおける「朝貢」再考――17世紀の満蒙関係を手掛かりとして――」
主催:東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門
【要旨】
前近代東北アジア史においては、中国を中心として「朝貢体制」と呼ばれる広域の世界秩序が存在したとされている。しかし「朝貢体制論」は、主として中華思想によって裏付けられた中国を中心とする放射状の秩序論理として一方的に説明されることが多く、必ずしも個々の「朝貢国」と中国王朝の関係の性格に関する個別の検討に基づいたものではない。その結果、「朝貢」諸国が中国の「朝貢」の論理を共有したか、あるいは「朝貢国」側が朝貢に伴う交易の利への期待ゆえに中国の論理を黙認した結果成立した世界秩序として論じられ、本来想定されるべき中国周辺諸国の社会・国家構造に規定された「国際関係」の様態・性格の多様性を把握しきれていない。そこで本報告では、17世紀における清朝とモンゴル諸集団との関係が、遊牧民国家・社会の構造を基盤とする政治的アクター間の関係の集合的あり方の特徴を反映していたことを明らかにする。具体的には、『満文原档』『国史院档』『内秘書院档』『蒙古堂档』などの満蒙文档案(文書史料)に基づいて、17世紀20年代から80年代にかけて外モンゴル・ハルハ諸集団から清朝への使節団派遣に焦点を当てる。
【お申し込み方法】
メール本文にお名前を明記のうえ、10月14日(木)正午までに下記メールアドレスにご連絡ください。
hiroyuki.fujikata.c7(at)tohoku.ac.jp(上廣歴史資料学研究部門 藤方)
(at)を@に変えて送信してください。